シェフ

レ・アントルメ国立 A澤信次(えびさわしんじ)シェフ

そのお人柄のせいか多くのA澤ファンがいらっしゃるご様子です。この日もお店のベンチで、買ったばかりのパティスリーをほおばるお客様二人となにやらお菓子談義中。お忙しい中、仕事の手をちょっと休めて気さくに応対してくれるシェフにファンが多いのもうなずけます。



そのお人柄のせいか多くのA澤ファンがいらっしゃるご様子です。この日もお店のベンチで、買ったばかりのパティスリーをほおばるお客様二人となにやらお菓子談義中。お忙しい中、仕事の手をちょっと休めて気さくに応対してくれるシェフにファンが多いのもうなずけます。

― 最初から国立でお店を?

そう、アルバイト先が国立で馴染みがあったし、良い人にも恵まれた。好条件で場所を提供してくれる大家さんにめぐり会って「ここ!」と決めた。道むこうのビルの地下1階、5人くらいでスタートした。

― 地下はちょっと入るのに勇気がいるかも…

オープンして2ヶ月、頼まれてテレビチャンピオンに出場した。それからありがたいことに立ち寄ってくれるお客様が増えた。確かに地下は、僕としては気にはならなかったけれど、ハンデだったかもしれないね。売り上げも今と比べると…ね。最初からすべてが揃っているところからよりも、チャレンジして次のステップに行くほうが僕らしくてやりがいがある。チャレンジは成功の秘訣だよね。

― チャレンジ精神は忘れたくないですね。それとチャンスを生かすことも大切。チャンスって誰のところにもやってくる。ぱっとつかめるかどうかはその人次第。ぼんやりしていてはダメですよね。

僕は両腕で抱えちゃう(笑)。日々こうやっているけれど、将来、例えば1年後にはこうなっていると自分で予想を立てておく。それまで一生懸命働くよ、朝から晩までね。今できることは今やる。そうすると1年後、ステップアップできるチャンスがやってくる。しっかりしたビジョンがあるからこそ、時期が来てここだと思ったら自信を持って一直線に行くよ。短期集中。ルコントから独立して自分のお店をオープンするまで、一週間しかあけなかったんだよ。

― 短期集中いいですね。ルコントでお仕事をしながらご自身のお店のこと、二つの車輪を回すのはかなりご苦労があったと思います。「一週間しか時間がなかった」そうですが、その前にシェフの緻密な計画があるから可能だったんですね。

むこうの地下の店舗からからここに移った。いい場所でしょう。そして最近、隣に増築できる土地を確保できた。両方ラッキーでしょ。資金面でも計画どおり無茶していない。いい方向へ向いてきたな…と。

― それは運だけではないですよね。運を呼び込む努力と力、ですか。これまでのケーキ・パン・チョコレート・クッキーなどに加えてもっといろんな「ものづくり」ができますね。おいしいものもっとたくさん作ってください。散歩がてらにここにたち寄って、いいものを買える国立の人がうらやましい。

住んでみて国立の良さがしみじみ分かるよ。僕はまず、レ・アントルメ国立を地域に密着した店にしたいと思う。国立の顔になったらうれしい。

― シェフが安心して仕事に全力投球できるのは、奥様の存在が大きいですよね。シェフをしっかり支えてらっしゃる。ベストパートナーですね。お店がいつも明るいのも奥様のお人柄あってこそですね。

はい、感謝しています!彼女には紅茶部門は任せてあります。この地域は紅茶に興味をもっている方が多く、彼女も専門性を高めるために仕事の傍ら、ブルックボンドハウスの紅茶教室に通ったりティーインストラクターの資格を取った。ブルックボンドハウスでは淺沼先生にお世話になりました。 ― シェフにとってお茶の時間とは? お菓子には紅茶がとてもよく合うと思う。やさしい香り・味はお菓子の味が引き立つね。あと時間がゆったり流れていくところがいい。自分を取り戻せるような、ほっとする時間。最近5歳になったばかりの娘が、紅茶の味を覚えたんだ。彼女のお気に入りはミルクティー。「何飲むの?」「みるくてぃー」こんな会話も楽しいよ。

shop data

レ・アントルメ国立
〒186−0002
東京都国立市東2−25−50
TEL 0425-74-0205
http://www6.ocn.ne.jp/~entremet/

A澤シェフから

今が旬のいちじく、さくらんぼを使ったタルトです。フレッシュなので今この時期が一番おいしい!タルトフィグは7月半ば、タルトスリーズはさくらんぼの品種がさとう錦、ナポレオンと変わりますが6月位まで店頭にあります。

僕のケーキは、フランスの味により近づけたい。力強い味にね。そのためにはいい素材をふんだんに使っているんだよ。

タルトフィグでは真ん中のクリームにコクを出すためにひと手間かけてある。 タルトスリーズではさくらんぼがきれいにおいしそうに見えるように、そしてよりさくらんぼのうまみを出すために、ちょっと魔法のひとぬりをしてあるよ。わかるかな。

飾りでも僕流のこだわりがあるんだ。粉糖は均等に美しくはらはらとかけるのではなくて、口にいれたとき存在がわかるように少し固まりが残るようにかけてある。見た目もちょっぴりアンバランスにしてあるよ。きっちりきれいすぎるよりもこんな感じが好きだな。


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